「なんなしっくりこないなぁ」
毎日のように商品の写真をとっているとたまにどう撮っていいのか
イメージが全然浮かばなくなるときがあります。
10何年もやっていて撮り方も決まっているのに。
そんな時はとりあえず手元にある写真集を眺めてみることにしています。
最近のお気に入りがこれ、「ソール・ライターのすべて」。
ソールライター(1923-2013)というアメリカの写真家の写真集です。
何年か前にこの人のドキュメンタリー映画を見て好きになりました。
街中や市民のストリートフォトがメインですが、まず視点が面白い。
変な場所や隙間からなんだか良くわからないものや冴えないものを撮っています。
今で言うところのいわゆる「映えない」写真ばかりです。
ただそれでいて、一枚でしっかりとストーリーが伝わってきます。
なんでもかんでも綺麗に撮るのではなくて、その情景に沿った撮り方があるんだなと。
これがプロの技術なんだぞと教えてくれているような気にさせられます。
そしてどの写真もどことなくファッショナブル。
足元の写真なんかは、ファッション広告のような雰囲気が漂っています。
それもそのはずで、もともとはファッションフォトからキャリアをスタートしたそう。
やはりプロの仕事はすごい。
そんなこんなで10分ほど眺めていると、ようやく
「そろそろ撮るかな」なんて感じで意欲がわいてくるんです。
本棚にお気に入りの一冊の写真集。
趣味や仕事、インスタなどで写真をよく撮る人は、
何か一冊見つけて傍らに置いておくと良いですよ。