昔から、FMラジオが好きです。
洋楽も邦楽も、知らない曲が流れ、
トークの合間に差し込まれる静けさや、選曲の流れにある物語。
それが少し曇ったような、柔らかい音質で届くのも、どこか心地よいのです。
コーヒーを淹れて、スピーカーに手を伸ばす。
今日はiphoneのプレイリストではなく、ラジオにしよう。
自分で選ばず、流れてくる音に身を委ねる心地よい時間。
食べ物や家電や服を選ぶ時も、ときどきそんなふうに。
自分の好みだけに頼らず、誰かの選んだものを試してみる。
思いがけず、自分でも知らなかった“お気に入り”に出会うことがある。
選ばないという選択。
そのなかにある偶然性や余白が、
ときに、いちばん豊かな時間をつくってくれるのかもしれません。
Kosoko